オシャレなオフィスデザインを創るとき、何色まで使うのがオススメか?

特に、オフィスの場合は色によって様々な効果が生まれます。暖色系と寒色系、色の合わせ方や、ちょっとした工夫でテンションをあげたり、やる気を起こさせることもあれば、集中力が散漫となったり、抵抗感が生まれる色の使い方もあります。オフィスの色の効果は、仕事の結果や、ひいては会社の売り上げをも左右します。どのような色彩が良いのか、何色まで使うことが効果的なのか、検証してみましょう。

目次

1.使う色は何色くらいがちょうど良いのか?

結論から言うと、オフィスに使う色は2〜3色が落ち着きます。カラフルなファッションが賑やかなのと同じで、多色づかいとなるとオフィスには賑やか過ぎてしまうでしょう。
かといって、一色だけでは色の主張が強すぎます。白一色では病院をイメージしてしまいますし、赤一色になると一色しか使っていないのに強烈すぎて長く居ることは困難です。

オフィスのインテリアカラーで失敗しない配色は、
■ 70%:床・天井・壁などの基礎となるベースカラー
■ 25%:カーテン・キャビネット・ソファといった主役となるメインカラー
■ 5%:置物などすぐに変えられる部分に使うアクセントカラー
の3つの要素と割合の構成です。

淡い色をベースカラーに、使いたいキーポイントとなる色はメインカラーに、アクセントカラーはメインカラーを引き立たせるような色を選ぶと、3色使っていても落ち着いたイメージとなります。

落ち着いたイメージを強調したい場合は、3色を同系色にします。ベースカラーをアイボリーにしたら、メインカラーはブラウン、アクセントカラーをグリーンやオレンジにします。黄色系で合わせた配色です。

落ち着いた中にもポップにしたい場合は、反対色を使います。ベースを白やアイボリーにした場合、メインカラーは明るい空色、アクセントカラーに空色の反対色であるレモンイエローを使います。冷たいイメージになりがちな白と寒色の組み合わせですが、反対色をアクセントに入れることで、ポップでかわいらしいイメージとなります。

また、明るいイメージにしたいと、メインカラーに赤やオレンジを試みる場合もあるでしょう。しかし、この場合は返ってオフィスが狭く暗く感じてしまいます。開放感のある明るいイメージに仕上げたい場合は、メインカラーを淡い色にすると良いでしょう。白っぽい色は、光を反射するため明るく映ります。

また、視覚的に空間を広く見せるので、落ち着いたオフィス空間を演出することができるでしょう。

また、色には心理的効果もあります。洋服でも下着でも、ここ一番の時は赤を身につけたりすることがありますが、それも、赤が持つエネルギッシュな色の力を利用しているのです。

実際に、色のエネルギーとオフィスへ効果をみてみましょう。

【赤】

人間が本能的に刺激される色であり、「興奮」や「エネルギー」を生み出します。
創造的なアイディアを生み出したい部屋や意見交換の場として会議室などにポイントとして入れると効果的です。強調したい部分に入れることで、注目度がアップします。白と赤の組み合わせは、おめでたいイメージがありますが、使い方で都会的な配色となります。センスに自信があるのであれば、試してみましょう。

【茶】

落ち着いた気分にさせる効果があり、堅実な印象を与えてくれます。
また、「意見を受け入れる」「話を聞こうとする」といった調和を表す色ともいわれており、会議室や応接室などに向いています。高級感が出る色なので、エントランスのメインカラーとして使うことで、重厚感を演出することができます。

【青】

心を落ち着かせ、冷静な判断を促進する色であり集中力を発揮させるカラーです。寒色系の色は時間の流れを早く感じさせる効果があるため、待合室に利用すると良いでしょう。
オフィスに利用する場合は、使いすぎに注意します。あまりブルーが多いオフィスは、冷たい感じがしてしまい、寡黙になりがちです。コミュニケーションが取りづらくなったり、ワンオペが増えたりなど、悪い面が出てしまう場合があります。

【オレンジ】

明るく陽気な色合いです。コミュニケーションを向上させる色なので、企業のコーポレートカラーにも人気の色です。
暖色系の中でも人気のある色ですので、エントランスやリフレッシュルームなどに取り入れるとよいでしょう。オレンジも赤と一緒に会議室などのポイントとして取り入れると、リラックスしたディスカッションが可能となります。
「気軽」「フットワーク」などがキーワードになる色で、活発で元気な職場にしたいオフィスのワンポイントとして使うと良いでしょう。

【緑】

自然などといった安らぎ・調和・癒しをイメージさせます。
心理効果的に心や身体のリラックス、疲れを和らぐ穏やかな気持ちを与えてくれる色なので、オフィスではリフレッシュルームで使われたり、落ち着いた空間にするためミーティングルームに使用されることもあります。しかし、緑自体濃い色のため、濃い色との配色には気をつけましょう。オレンジや赤、濃い青よりは、パステルカラーやグレーカラーに合わせると落ち着きます。濃い色ではブラウンを合わせることで高級感が出ます。部屋全体が暗くならないように工夫する必要があります。

このように、色の使い方でオフィスのイメージは変わります。そこで、オフィスデザインの配色を考えるときには、まず、どのようなオフィスにしたいかを明確にする必要があります。

例えば、スタッフがコミュニケーションをとりながら仕事を進めていきたい場合は、柑橘系のカラーを使うとよいでしょう。オレンジや黄色、黄緑は、話しやすく和やかな空間を作ります。
柑橘系のカラーを取り入れる場合は、椅子などの小物のカラーを変えるのがよいでしょう。アクセントからとして取り入れると失敗しません。カーテンやブラインドに使うと、圧迫感が出てきてしまいます。

精神的に安心感を与える空間にするには、淡いブルーやパープルをつかいます。ラベンダーの色は、安らぎの色です。ただ、落ち着きすぎてしまう場合があるので、集中力が必要な個室に使うと良いでしょう。

例えば、明度・彩度をコントロールするという方法があります。明るい色は軽く柔らかいイメージ、暗い色は重く堅実なイメージを与えます。彩度の高い色は力強く華やかなイメージ、彩度の低い色は控え目で落ち着いたイメージを持っています。このように、同じ色であっても印象を変えることは可能です。

2.オシャレなオフィスに見える「色合い」いとは?

奇抜で派手な色を入れなくても、反対にモノトーンで無機質にしなくても、かっこよく見える配色があります。それは、配色と比率、そしてオフィス家具の使い方やグリーンの配置、選び方にあります。

例えば、Coca-Colaのオフィスは、赤と白と黒で統一されています。コカコーラのイメージそのままです。しかし、白の比率を多くして、赤と黒を同比率にしています。こうすることで、都会的で洗練された配色となり、ブランドイメージも演出できます。

コワーキングスペースのWeWorkでは、落ち着いた色の多色づかいです。しかし、家具や小物にレトロなものを合わせることで、全体的にシックなイメージで統一させることに成功しています。

おしゃれなオフィスは、企業のコーポレートカラーをポイントカラー、またはメインカラーに使用します。オフィススペースはポイントとして、オフィスエントランスには大胆に取り込んでもよいでしょう。エントランスのデザインは、訪れた人に与えるインパクトが大きいと言えます。コーポレートカラーがエントランスで印象的に使われていて、オフィススペースや会議室ではポイントカラーとして使用されていて落ち着きを持っているとしたら、オフィス全体が統一感があり、洗練したイメージとなります。

また、ポイントカラーはあくまでもポイントとして使用します。オフィス内の壁紙やデスク類などの什器類は白系統で統一し、社内や会議室などのチェアの色合いを統一してみることで、おしゃれな感じになります。それぞれの椅子のデザインが異っていても、色合いがそろっているだけできちんとした印象を演出できるものなのです。

しかし、ポイントカラーをセンスよく使うことは、なかなか難しいかもしれません。そこで、簡単にできる配色の仕方をみてみましょう。

まず1つ目に大切なのがニュートラルな色を使用することです。ニュートラスカラーをベースにしてからポイントカラーの配色と配分を考えると心配が少なく済みます。
白やグレー、アイボリーと言ったニュートラルな色をベースに、落ち着きのあるデザインを考えることがポイントです。オフィス家具も、ニュートラルカラーのものを選びましょう。カフェ風にしたい場合もベーシックな木製のものを選んで、小物などにポイントカラーを使うようにします。

続いて2つ目に大切なのが観葉植物などを取り入れることです。オフィス内を綺麗にするということは快適に仕事をするためにも大切です。観葉植物はオフィスの中でも汚れた空気を吸い取り、綺麗な空気に変えてくれますし、グリーンの色は目の疲れを癒したり、集中力を向上させる効果もあり、たくさんのスタッフが長い時間過ごすオフィスには必須ともいえるでしょう。グリーンの色は、癒し効果があり、またどんなベースカラーとも合わせやすいものです。花や実をつけるものであれば、華やかさも演出できます。

続いて3つ目は壁紙を変更することです。壁紙を変更することで、明るく広く空間を見せることができます。風合いも変えることができるので、カフェ風、ポップ調、南国風、モノトーンなど、イメージに合わせることが可能です。

4つ目は照明です。オフィスは照明にこだわることも大切だと言われており、オシャレにすることもできますし、作業のしやすさにも関わる大切なことになります。作業スペースは明るい照明で、フリースペースやエントランスはおしゃれなものに変えることでメリハリができます。なんでもない会議室も、照明をスタジオ風にするだけで雰囲気をガラリと変えることができます。

まずは、どんなオフィスにしたいのかコンセプトを決めてから、ベースカラー、メインカラーを決めましょう。風合いやイメージを変えるだけでも色の効果は変わります。できればプロに依頼した方が失敗がないでしょう。

3.これだけは避けたい色使いとは?

色使いは配色のことを言います。カラーチップの組み合わせだととてもよく見えたのに、オフィス空間に使うと間違えてしまうことがあります。多くは、配色の配分による失敗です。具体的に見ていきましょう。

■膨張色と収縮色

色には白など明るい色を「膨張色」、黒など引き締まって見える暗い色を「収縮色」といいます。面積が広い壁や天井のベースカラーによって感じる部屋の広さは大きく変わります。黒っぽい色は収縮効果があり、広い面積で収縮色を使うと部屋が狭く感じてしまいます。

オフィスの悩みとしてよく挙げられるのが「空間が狭く感じる」というものです。特に窓がないオフィスは閉鎖的なイメージが強まり、圧迫感の強い印象を与えます。限られたオフィス空間を広く見せるには、「白色」などの膨張色を取り入れることがおすすめです。内装の壁を白色にすることで、明るく広々とした空間を演出できます。

さらにインテリアの色も膨張色や白系で統一すると、清潔感のあるイメージになるのでおすすめです。光沢感のある白は高級感がありシックなイメージに、やわらかい色合いの白は暖かみのあるイメージになります。

収縮色でもブラウンは高級感を感じさせます。赤や紺は、かなり圧迫感を感じさせてしまうので、メインカラーではなくポイントカラーとして使用するのが良いでしょう。

■軽さ・重さ

色によって軽さ、重さを感じる事もあります。濃い色は重く見えるので、天井や高い位置に使うことはご法度です。濃い色は下に使い、上に行くに従って淡い色にすると天井が高く見えます。

これと同じ考えで、扉から近いところに濃い色を使うと狭く感じます。扉から遠くの位置に濃い色を使うことで、広く、または改まった印象を与えることができます。

また、統一感が出るからといって、一色でまとめてしまうのもよくありません。白一色は無機質ですし、モノトーンといっても黒の面積が多いと気分が暗くなってしまいます。寒色だけでまとめられた部屋は冷たい印象となってしまい、子供が集まる場所には避けた方が良いでしょう。

どのようなオフィスにしたいのか、どんなように見せたいのか、どんな人に来て欲しいのかを考え、色の心理的効果を考えた配色にすることが大切です。おしゃれだからと企業コンセプトとかけ離れてしまっては、生産性も落としてしまいかねません。

4.素人で創れるのか?オフィスデザインのプロに任せるべきか?

オフィスの移転やリニューアルを機に、オフィスデザインを考え直す場合、社内でのヒアリングをしながらコンセプトや変えていきたい場所、課題の洗い出し、デザインで解決したいこと、新たに作りたいものを考えてくことが必要です。

例えば、「コスト削減をしながら業務効率も上げていきたい。」「社員のモチベーションアップになるような、おしゃれで機能的なデザインにしたい。」「セキュリティの強化をしたい。」「オフィスデザインに会社のコーポレートカラーを取り入れて、社内や来客者にもっとブランドイメージを高くアピールしたい。」などがあります。

これらを限られた予算と期間でイメージ通りに実現していくためには、素人の集まりでは難しいと言えるでしょう。施工を業者に依頼したとして、デザインや設計、発注を自分たちでやろうとしても、出来上がった時にイメージと違うということにもなりかねません。

専門業者に提案、見積もり、不動産探し、発注、施工などを一括して依頼できると、時間や労力の削減だけでなく、かかるコストもわかりやすくなります。また、コンセプトを提示することで、プロ目線のアドバイスやアイデアが得られる上に、予算に応じた提案をしてもらえます。

プロは、たくさんの施工をして来ていますし、多くのオフィスデザインの施工実績があります。様々な悩みを解決して来ているので、課題の解決策を提示してくれるでしょう。

プロに依頼することで生まれるデメリットは、自分たちでDIYでデザインするよりもデザイン料金が高いことです。しかし、時間と失敗するリスク回避をお金で買えるのなら、安いかもしれません。規模や範囲によっても違いますので、まずは一度プロに相談してみると良いでしょう。

プロのオフィスデザイン業者に依頼をする時は、オフィスの移転からデザインまで一括で依頼をすることができる業者かどうかをチェックしましょう。例えばオフィスの移転からデザインまで一から全て行う際に、別々の業者に依頼をしてしまうとそれぞれ手数料などがかかってしまうので、トータル費用が高くなることがあります。

しかし、一括で依頼をすることができる業者なら、手数料も少なく済むので、安くオフィスを完成させることができます。なるべく安く満足度の高いオフィスを仕上げるためにも一括で任せられる業者への依頼を検討しましょう。

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