オフィスデザインで参考になる本、雑誌たち

出典:http://reinigungsagentur.ch/en/our-services/maintenance-office-cleaning/

ある日突然、新天地でのオフィスデザインを任される

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出典:https://www.dezeen.com/2016/02/25/creative-agency-conscious-minds-los-angeles-office-domaen/

今から10年ほど前、筆者がある小さな企業に在籍していたとき、社長から「オフィスを移転するので、場所探しから引越し、新たな場所での配置などすべて任せる」と依頼されたことがあります。もちろん、オフィスデザインに関してど素人。所在地がまったく変わるので電話番号も新たに取得しなければなりません。そして当然のことながら通常業務をこなしながらの移転作業となります。

当時在籍していたのは社員数人レベルの零細企業だったため、自ずとオフィスの広さはミニマムになってきます。そして、当然ながら予算も限られます。その当時は、引越し業車はいても、オフィスデザインのプロの存在を知らなかったので、とにかくできることが自分でやらなければ!という使命感だけが筆者を突き動かしていたように思います。

仕事が倍以上に増えるわけですし、確かに大変だけれど、前向きに捉えればある程度は自分の思うがままにオフィスをデザインできるという「特権」であるという事実に気づいたわけです。これで少し(?)プレッシャーから解放されました。

■当時はガラケー全盛、スマートフォンやタブレットなんて存在していなかった

次に思案したのは資料集めです。インターネットでオフィスデザイン…という言葉をまだ知らないころでしたので、「オフィス おしゃれ」、「オフィス 洗練」、「オフィス 居心地のよい空間」等々、さまざまなキーワードを組み合わせてイメージ作りに没頭しました。しかし、現代のようにiPadに代表されるタブレットや、youtubeが普及しているわけでもなく、手軽に360度撮影してインターネットにアップするような時代ではありませんでしたから、狭いノートパソコンの画面の中で解像度の低い画像を見ることしかできませんでした。

■結果として、本や雑誌などの紙媒体に助けられる

そうなると、頼りになるのはやはり本や雑誌などの紙媒体です。大きな紙面と美しいビジュアル。最近はインターネットに押されているとはいえ、本や雑誌ならではの構成、色合いはまだまだアドバンテージがあると言えるでしょう。パソコンの画像を寄せ集めたものより、取り寄せた数冊の雑誌の中から気になったページにふせんを貼り、社長にイメージを伝えた方が、スムーズとなりました。デバイスが充実した現代であれば、モアベターな方法があることは否定しませんが…。

結果として、良い不動産業者の方と知り合う機会を得て、新築の空き物件と巡り会うことができ、契約が決まりました。もちろん、デスクやチェアなど、使えるものは前オフィスからの流用品でまかない、移動可能な荷物は自分たちで…と、極力コストを抑えました。改めて振り返ってみれば、オフィスデザインと呼べるものではなかったかもしれません。しかし、自分たちでやったからこそ見えてきたことがあったことも事実です。

■オフィスデザインのプロに依頼するとしても、自分たちで予習しておいて損はない!!

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出典:http://www.officelovin.com/2015/09/12/a-peek-inside-octopus-creatives-super-cool-office/

確かに、オフィスデザインのプロに任せれば、予算や希望に応じてさまざまなプランを練り上げてくれるでしょう。しかし、問題は「新しいオフィスが完成した後」なんです。できあがってみてから「ここをこうすればよかった」というポイントが必ずといってよいほど見つかります。それが些細なことであれば慣れればよいかもしれません。仮に「落ち着いて仕事ができるオフィス」をイメージしたとして、実際に形になってみたら、色合いや雰囲気が想像していたものと大きく異なってしまった…。そのような悲劇は何としても避けなければなりません。

■知識をつけたクライアント側が気をつけならないこと。それは…

オフィスデザインは、依頼する側にもある程度の知識や明確なイメージがあった方がプロにも伝えやすくなりますし、考える方もより明確にクライアントが求めるものを捉えやすくなります。オフィスデザインに限らず、プロだからすべてお任せ!よりも、依頼する側にある程度の予備知識があった方がより目指すゴールが明確に、迷走する確率を大幅に軽減できます。ひとつ、クライアント側が気をつけなければならないのは、「中途半端に身につけた知識に固持してしまうこと」です。これはプロにとって非常に手強い存在となってしまいます。お互いの幸せのためにも、あくまでも謙虚にいきましょう!

■オフィスデザインで参考になる本や雑誌のご紹介(2017年2月現在)

では、オフィスデザインを考えるとき、どんな本や雑誌がオススメなのでしょうか。ビジュアルやイメージでオフィスデザインの雰囲気を掴んでおきたい。そんな方には雑誌やムック本を。じっくり読み込んで知識を身につけたいという方には単行本をそれぞれピックアップしたのでぜひチェックしてみてください。

求めるものやアプローチする思想によって選ぶ本や雑誌はさまざまです。できるだけ色々な角度から参考になりそうな本や雑誌を取り上げてみました。

●雑誌・ムック本

・新建築2016年10月号 オフィス特集

a.51J80PsdK4L

・Design office―こんなオフィスで働きたい。

b.71GHeNGFfwL

・WORKSIGHT(ワークサイト)特別号 (これからの働く環境を考える7つの視点)

c.518Ldt613yL

●単行本

・オフィスはもっと楽しくなる―はたらき方と空間の多様性

d.81ljn3GKIBL

・イケアでつくったオフィス&ショップ

e.81ZK4arUreL

・NEW WORKSCAPE―仕事を変えるオフィスのデザイン

f.61cOhMYW8NL

・知的創造のためのワークプレイス計画ガイドライン

g.81kfs6-i+KL

・MAKE SPACE メイク・スペース スタンフォード大学dスクールが実践する創造性を最大化する「場」のつくり方

h.81EsTVQb0sL

・SUCCESS WORK STYLING―成功する仕事場づくり

i.517H9DJ4EFL

・働き場(Ba)革新-「おもてなし経済」の時代とオフィス

j.71J7RaMVNOL

・いい会社はオフィスが違う

k.61Vh025lsdL

・POST‐OFFICE―ワークスペース改造計画

l.51022DQ4KEL

・We Work HERE 東京の新しい働き方100

j.81T1jLevNhL

■オフィスデザインに携われるシアワセとは?

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出典:http://josiahmaddock.com/portfolio/creative-office-space-brick-timber/

多くの会社員にとって、オフィスの移転は「上からの業務命令が下ったので、それに従うだけ」の味気ないものになりがちです。移転先のオフィスが華やいだ立地にある場所だったり、映画やドラマの撮影に使われそうなほど景色が良く、洗練された空間であったとしても、誰かが設えたものにおとなしく収まるだけにすぎません(ちょっと乱暴な言い方ですが)。

業務命令としてオフィスデザインに携われるのは、総務部に所属しているような方か、それに近い仕事をしている方など、ごく限られた人でなければ請け負うことはありません。例えば、営業職の方や、エンジニアなどの職種の方にとって、キャリアチェンジでもしない限りは、定年退職するまで無縁の業務かもしれません。例外(レアケース)として、社内の各部署を回ってヒアリングするときに少しだけ関わる…程度のものでしょう。

自分たちの働くオフィスをデザインできる、またはプロと相談しながら創り上げていけるのは本当に幸運なことです。多少なりとも「自分なら、オフィスにこんなことを取り入れたい」という思いを実現できる立場にあるからです。もし、日常業務においてオフィスデザインを担当する機会に恵まれたら、それはまたとない幸運です!インターネットはもちろん、専門の本や雑誌などを駆使して、理想的なオフィスを創り上げてください!

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